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辻への想い ~ 自治会長さんたちと親睦会

2023年2月24日(金)午後12時30分から那覇市辻二丁目の「料亭那覇」で、地元の自治会長さんたちを交えてランチ親睦会を開催いたしました。

今回の親睦会は、那覇市主催の伝統芸能イベント『継承のつらなり』にご来場いただきました辻自治会・玻座真マサ子会長、若狭一丁目自治会・岸本麗子会長にお声掛けさせていただきました。

 

辻自治会 会長・玻座真マサ子様

母が辻で最初に大きなホテルを建てました。
ですから、母は “辻を盛り上げた人” と言われています。
辻は那覇の本陣であり要です。
辻の歴史・文化を未来に残し、「まちまーい」の実施など、母のように辻を盛り上げて行きたいです。
(辻自治会長・玻座真マサ子様談)

 

若狭一丁目自治会 会長・岸本麗子様

嫁ぎ先は、家の前の通りが「キシモトヌスージ」と名付けられたほどの16代続く家柄です。
ですから、舅(しゅうと)は「那覇四町」のひとつである「若狭」にとても誇りを持っていました。
史跡や歴史的に意味深い場所への案内板設置など、現在さまざまな取り組みを行っています。
若狭の歴史・文化を伝え、“誇りある若狭” を子どもたちに繋げていきたいです。
(若狭一丁目自治会長・岸本麗子様談)

※若狭一丁目 ・・・ 波之上通りを介し辻に隣接しています。
若狭一丁目には「波上宮」がご鎮座されており、「海蔵院」には花街・辻の開祖とされる三王女のトートーメー(ご位牌)が祀られております。

 

辻への想いとこれから

玻座真会長、岸本会長、辻新思会から上江洲安明理事長、石田律子業務執行理事、スタッフ・外間広美さん、安積美加を交え、活発な意見交換が交わされました。

「40年ほど前でしょうか。
辻は教育上良くない、 “とにかく辻はダメだ!” という偏見や蔑みが強い風潮でしたよね。
辻のことは表面しか知らないけれど、上から “ダメだ!” と言われると、“そんなものなのかな” と、その当時は思ったりしていました」

「辻はダメだ! と決めつけてしまうのは、学んでないからなんですよね。
辻の歴史・文化をしっかり勉強すれば、辻に対する見え方が違ってきます

貧しさ故に、家族のために、じゅりになった女性たちがいる。
貧しい人の生き方に、ぜひ目を向けて欲しいですね


「花街・辻は、琉舞や琉球料理で賓客をもてなしていました。
教育を受け、礼儀作法も教え込まれたじゅりたちは、品位ある高度な接待をしていたんですよね」

「港も近く、“辻は那覇の本陣だ” と言う人もいますよ」

「情報が簡単に手に入る現在とは違い、むかしは社交=(イコール)情報の時代でした。
花街・辻には、薩摩や中国、あらゆる地域の人たちが訪れるので、辻には様々な情報が集まりました。
例えば、人の力だけで井戸から水を汲み上げることは大変な重労働です。しかし、滑車のついた釣瓶を使うと少しは楽になりますよね。そういう技術や情報を持った人が辻に来る。その人がじゅりにそのような話をする。話を聞いたじゅりが、違う客人にその話を教える。といった具合に、辻は情報交換の場でもあったのです。
小さな文化がクチコミで伝播していった時代、辻は文化発祥の要(かなめ)だったんですよね」

「さまざまな人が集まる辻は “文化と社交の花街” であると同時に、経済の要でもあったはずです」

「歴史とは非常に奥が深いものです。
とくに辻やじゅりの歴史は、掘っても掘っても深くて底が見えません
なので、まずは “見える化” にすることが大切です。
最初に誰にでもわかるよう見える化して、それから掘り下げていけば良いと思いますね」

みんなで分かち合って、ひとつになって、この地域を盛り上げていきたいですね」。

このような建設的な意見交換・情報交換がなされた親睦会は大いに盛り上がり、17時近くまで続きました。両会長とも、地元地域の歴史・文化に誇りを持ち、子どもたちへ、未来へ伝え残したい、地域を盛り上げたいという確固たる信念をお持ちでした。 

左から、若狭一丁目自治会・岸本麗子会長、一般財団法人辻新思会・上江洲安明理事長、辻自治会・玻座真マサ子会長 【撮影】2023年2月24日@那覇市辻「料亭那覇」

 
両会長のお口添えにより、地域のとあるお祭りへの参加もご相談させていただける運びとなりました。正式に決まりましたら当サイトで改めてご案内さしあげます。

玻座真会長・岸本会長、お忙しいところ親睦会にご参加いただき、誠にありがとうございました。
皆々様、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

 

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