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第32代那覇市長・城間幹子様 献花式

日時:平成30年9月25日(火)13:30~14:00
場所:那覇市辻 辻の御嶽(ジュリ馬まつり会場)
主催:一般財団法人辻新思会・辻自治会

那覇市長献花式次第

1.かぎやで風
2.ジュリ馬の由来
3.日舞
那覇市長ごあいさつ・献花
4.花風
5.空手・空手舞踊
6.一般財団法人辻新思会 理事長 上江洲安明ごあいさつ・献花
7.辻自治会長 八田不二夫ごあいさつ・献花
                 司会:安積美加  

 待ちに待った献花式当日。台風の影響もあってか時折り突風が吹き、小雨がぱらつきました。 

 平日にも関わらず会場には地元・辻、那覇の方はもとより、「TBSのニュースで知って来ました」と東京から、上海からと、各地から多くの方に足をお運びいただきました。

 那覇市長が辻の女性「じゅり」たちへ献花をなさるのは初めてのことです。 
 第32代那覇市長・城間幹子様のごあいさつ(全文)をご紹介いたします。

辻新思会・辻自治会 辻町の女性(ジュリ)への市長献花式あいさつ

日時 平成30年9月25日(火)13時
場所 辻の御嶽 ジュリ馬祭りの会場

 本日、ジュリとして生きた辻町の女性の方々への献花式が執り行なわれるにあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。

 古くより、那覇は日本国や東南アジア諸国との交易の拠点として、琉球王国の繁栄を支えてまいりました。

 その中で、薩摩の役人や中国からの使節団など、賓客をもてなし国政を支えていた、「ジュリ」と呼ばれた辻町の女性たちの存在がございました。

 琉球王朝時代から、戦前まで、当時の社交の場であった辻(ちーじ)において、伝統の芸を極め、継承してきた女性たちの背中にはまた、辛苦の歴史があったことも事実でございます。

 幼くして親元を離れ、家族のぬくもりを恋しがりながら、抱親(あんまー)に説かれた、義理・人情・報恩の思いに生きる彼女たちは、年に一度、ジュリ馬まつりで、奉納する演舞を観覧に訪れる家族の顔を楽しみに過ごされたとのことでございます。

 まだあどけない娘たちが、心に抱えた寂しさや悲しみはいかばかりであったかと拝察するたび、私も娘を持つ親として、胸が詰まります。

 時代の中で、社会状況に翻弄され、貧困の中で家族を支えるため望まぬ人生を強いられた女性たちがおられたことを、私たちは決して忘れません。

 本日、この辻の御嶽(うたき)、ジュリ馬祭りの会場において、ジュリとして生きられた皆様の御霊を慰霊し、追悼の意を表す機会をいただきましたことに感謝申し上げます。

 ひとつの時代を生きた辻町の女性たちの安寧を願い、ここに花を手向けます。

       平成30年9月25日
       那覇市長 城間 幹子

 悪天候の場合は「料亭那覇」のホールでの開催も検討いたしましたが、予定通り無事に(第32代)那覇市長献花式を終えることができました。
 式典を遮ることのないよう降り注がれた袖笠雨は、じゅりたちの嬉し涙であったと思います。

 第32代那覇市長・城間幹子様、那覇市長献花式の実現にお力添えをくださいました方々、ご来場いただきました皆様、まことにありがとうございました。いっぺーにふぇーでーびたん。

 辻新思会はこれからも「義理・人情・報恩」に生きたじゅりたちの生き様に想いを馳せつつ、辻の祭祀、歴史・伝統文化を地域のみなさまと共に守り、繋げていけますよう努めて参ります。
 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。ゆたさるぐとぅうにげーさびら。

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